電験二種って難しいってきくけど・・・

▶そもそも電験二種とは?

電気設備は、私たちの生活に欠かせない存在です。しかし、誤った運用は火災や停電といった大きな事故につながる可能性も。電験二種取得者は、専門知識と経験に基づいて、電気設備を安全に管理し、社会全体の安定に貢献します。

電験(電気主任技術者試験)は、第三種から第一種まで分類される国家資格です。その中でも電験二種は、主に17万ボルト未満の発電所や変電所、工場、ビルなどに設置された電気設備の保守・監督を行うために必要な資格です。また、電気設備の保安監督は、電気主任技術者にのみ認められた「独占業務」となっています。

電験二種は、電気業界でキャリアアップを目指す方にとって、欠かせない国家資格です。発電所や変電所、工場など、幅広い分野で活躍できるチャンスが広がります。

電験二種取得のメリット

  • 専門性が高く、安定した職業
  • 電験二種の資格を取得すると、資格手当や昇進のチャンスが広がり、電気主任技術者として選任されやすくなります。職場でも高い評価を受け、一目置かれる存在となるでしょう。また、ビルメンテナンスや発電事業では電気主任技術者の確保が不可欠であり、その需要は非常に高いです。そのため、定年後もその資格を活かして活躍する方が多く見られます。これらの業界への就職・転職においても、電験二種は強力な武器となります。

  • 社会貢献を実感できる
  • 太陽光発電が再生可能エネルギーとして広く普及しているのは、電気が現代社会に欠かせない存在だからです。このため、電気設備の維持・運用・管理を担う電気主任技術者は、今後も社会に大きく貢献できる職業と言えるでしょう。
    電気主任技術者は、電気保安の責任者として設備の異常を自ら判断し、対応策を決定します。この保安監督業務は、電気主任技術者にしか許されていない独占業務です。
    また、太陽光発電など再生可能エネルギーに関わる仕事は、環境問題の解決にも貢献し、地域社会にとっても価値のある仕事です。

  • キャリアアップにつながる
  • 電験二種を取得し、実務経験を積むことで、ビルオーナーから信頼される電気のプロフェッショナルとして活躍できます。独立開業も可能です。
    ▶ビルオーナーの頼れるパートナーとして、電気設備に関する相談に乗り、最適なソリューションを提供します。
    ▶自分の専門性を活かして、安定した収入を得ることができます。

 

電験二種試験制度概要

電験二種試験のスケジュール
  • 受験案内配布:5月上旬頃
  • 試験日:【1次】例年8月の日曜日 【2次】例年11月の日曜日
  • 受験申込受付期間:例年5月下旬~6月上旬
  • 合格発表
    • 【1次】Web公表:9月上旬 結果通知書の発送:9月下旬
    • 【2次】Web公表:翌年1月中旬 結果通知書の発送:翌年2月上旬

※全国10都道府県で試験実施。

試験は一次・二次試験に合格する必要があります。一次試験の受験資格は特に必要ありません。

▶試験方式
  • 【一次】マークシート(多肢選択式) 理論・機械・電力・法規の4科目
  • 【二次】記述式
▶出題範囲など
一次試験
●理論
  • 出題範囲:電気理論、電子理論、電気計測及び電子計測に関するもの
  • 試験時間:90分(9:15~10:45実施)
  • 問題数・配点
    • A問題4問×1問題あたり小問各3点,計15点
    • B問題3問(選択問題含む)×1問題あたり小問各2点,計10点
●電力
  • 出題範囲:発電所及び変電所の設計及び運転、送電線路及び配電線路(屋内配線を含む。)の設計及び運用並びに電気材料に関するもの
  • 試験時間:90分(11:25~12:55実施)
  • 問題数・配点
    • A問題4問×各3点
    • B問題3問×1問題あたり小問各2点,計10点
●機械
  • 出題範囲:電気機器、パワーエレクトロニクス、電動機応用、照明、電熱、電気化学、電気加工、自動制御、メカトロニクス並びに電力システムに関する情報伝送及び処理に関するもの
  • 試験時間:90分(14:15~15:45実施)
  • 問題数・配点
    • A問題4問×1問題あたり小問各3点,計15点
    • B問題3問(選択問題含む)×1問題あたり計10点
●法規
  • 出題範囲:電気法規(保安に関するものに限る)及び電気施設管理に関するもの
  • 試験時間:65分(16:25~17:30実施)
  • 問題数・配点
    • A問題4問×1問題あたり小問各3点,計15点
    • B問題3問×1問題あたり計10点
二次試験
●電力・管理
  • 出題範囲:発電所及び変電所の設計及び運転、送電線路及び配電線路(屋内配線を含む。)の設計及び運用並びに電気施設管理に関するもの
  • 試験時間:120分(10:00~12:00実施)
  • 問題数・配点:6題中4題を選択×1問題あたり各30点
●機械・制御
  • 出題範囲:電気機器、パワーエレクトロニクス、自動制御及びメカトロニクスに関するもの
  • 試験時間:60分(13:20~14:20実施)
  • 問題数・配点:4題中2題を選択×1問題あたり各30点

 

合格基準

電験二種試験の合格基準は、毎年発表される試験結果によって異なります。

  • 一次試験: 各科目 60点以上 4科目すべてに合格する必要があります。
  • 二次試験: 各科目 60点以上、

▶合格の目安は、各科目60点以上ですが、試験が難しい場合は、合格点が下がることもあります。

 

免除制度など
一次試験の科目合格制度
一次試験は科目ごとに合否が決まります。 4科目すべてではなく、一部の科目にのみ合格した場合は、科目合格となり、以降2年間は申請によりその科目試験が免除されます。
一次試験免除制度
二次試験には科目別合格制度はありませんが、一次試験が合格した年度の二次試験に不合格になった場合は、翌年度の一次試験が免除されて二次試験から受験できます。

▶電験二種合格が現実的な理由とは?


電験二種の合格率

現実的に合格可能な「合格率」

電験二種1次試験の合格率は、毎年変動しますが、全体で見ると30%を切る年が多く、難関試験というイメージをお持ちの方も多いかもしれません。
しかし、電験二種には、科目別合格という制度があることをご存知ですか?
科目別合格とは? 1次試験の4科目それぞれで合格ラインを超えれば、その科目の合格が認められる制度です。 つまり、1年で全科目合格できなくても、科目合格を積み重ねることで、最終的に合格に近づけることができます。

科目別合格率は、1次試験全体の合格率の約2倍、50%前後と安定しています。
これは、焦らず着実に学習を進めることで、合格にたどり着ける可能性が高いことを意味します。

▶電験二種 1次試験 全科目合格/科目合格率
年度 合格率 科目合格率
令和5年度 24.5% 54.5%
令和4年度 35.2% 49.2%
令和3年度 25.7% 45.8%
令和2年度 27.2% 48.9%
令和元年度 23.6% 49.0%

 

▶電験二種 2次試験 合格率
年度 合格率
令和5年度 17.7%
令和4年度 24.02%
令和3年度 17.27%
令和2年度 27.9%
令和元年度 22.8%
2次試験は2科目記述式です。1次試験に比べ科目数は減りますが、合格率は1次試験よりも低くなっています。

 

科目合格制度を活用できる

科目別合格制度の存在

試験の結果は科目別に合否が決まり、4科目すべてに合格すれば第二種電気主任技術者試験合格となりますが、一部の科目だけ合格した場合には科目合格となって、翌年度及び翌々年度の試験では申請によりその科目の試験が免除されます。
つまり、3年間で4科目の試験に合格すれば二次試験の受験資格が得られます。

 

電験三種の知識を活かせる

電験三種の知識を応用できる

電験二種受験を目指す方の多くは電験三種を合格、或いは学習したことがある方だと思います。以下の点で電験三種学習経験者の方は電験二種受験へのハードルは低いと思われます。

基礎知識の共有

電験三種と電験二種では、試験範囲に重なる部分が多く、特に理論、電力、機械などの基本的な科目は共通しています。電験三種の学習で基礎をしっかりと身につけていれば、電験二種で新たに学ぶ範囲に集中できるため、学習効率が上がります。

 

学習プロセスに慣れている

電験三種を通じて、電験試験特有の出題傾向や試験対策に慣れていることが強みです。問題の解き方や効率的な時間配分、試験対策のスキルをすでに身に着けているため、電験二種の学習にも応用しやすくなります。

 

電験三種の知識を深めることで応用力が高まる

電験二種は電験三種よりも高度な知識を要求しますが、三種で習得した内容をさらに発展させる形で学ぶことができるため、全く新しい内容に取り組むよりも心理的・学習的負担が少なく、スムーズに進められます。

 

資格取得のモチベーションが高い

電験三種を既に取得している方は、電験二種を取得することでさらなるキャリアアップや技術力の向上を目指していることが多いです。このモチベーションが学習の原動力となり、試験準備において有利に働く場合があります。
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